矯正歯科について
歯並びと「8020」達成率
「8020」という言葉を聞いたことはありますか?
これは「80歳までに20本の歯を残しましょう」と、日本歯科医師会と厚生労働省が提唱しているものです。
2017年の厚生労働省の調査によると、この8020の達成率は約51.2%と報告されており、過半数の高齢者がこの目標を達成しています。
8020達成者の歯並びの状態
8020達成者の歯並びに関する具体的な調査結果です。
上顎叢生(上の歯並びがガタガタ):0%
上顎前突(出っ歯):15.4%
反対咬合(受け口):0%
空隙歯列(すきっ歯):5%
開咬(上下の奥歯を噛み合わせたときに、上下の前歯の間に隙間がある状態):0%
上顎叢生や反対咬合、開咬のケースは0%という結果で、これは8020を達成している人々の中で、良好な歯並びを持つ人が多いことを示しています。
歯並びの重要性
良好な歯並びがなぜ健康の維持に不可欠なのか。
それは歯並びが整っていないと、食べ物の残りかすが歯間に溜まりやすく、適切な歯磨きが困難になるからです。
これは、むし歯や歯周病のリスクを増加させ、結果的に歯の喪失に繋がり、8020目標の達成を難しくします。
例えば不揃いな歯並びでは、歯と歯の間の清掃において、特別な技術や小さな歯ブラシの使用が必要になります。
さらにむし歯や歯周病による歯の喪失は、噛み合わせに悪影響を及ぼし、顎の位置や口元の筋肉の不均衡を引き起こし、最終的には全身の健康に影響を及ぼす可能性があります。
矯正治療の役割
矯正治療によって歯が綺麗に並ぶと、歯ブラシを当てやすくなり、汚れも落ちやすくなります。
これにより、むし歯や歯周病のリスクを減らし、8020目標の達成に寄与することができます。
また、矯正治療は、噛み合わせのバランスを維持し、顎関節症や顔面の筋肉の不調和を防ぐことにも役立ちます。
これは、見た目の改善だけでなく、口腔内だけでなく全身の健康維持にも重要な役割を果たします。
8020目標の達成と歯並びの良さは密接に関連しており、良好な歯並びは、むし歯や歯周病のリスクを減らし、長期的な口腔健康を維持するために不可欠です。
矯正治療は、健康な口腔環境を保つだけでなく、全身の健康にも寄与するため、見た目の美しさだけでなく健康のためにも重要な投資と言えるでしょう。
子どもから成人、高齢者に至るまで、年齢を問わずに矯正治療のメリットは大きく、8020目標達成への道を切り開く重要な手段の一つです。
